こんにちは、ところてんです。
(・ω・)
今回はPC9821(PC9801)のお話です。
結構前になりますが、新しくPC9821 V12を購入したんですよね。
その際に事前情報として色々調査したので、それらを纏めて記事にしてみました。
これから新規にPC98シリーズを購入しようと考えている人に参考になれば幸いです。
■補足事項
・PC9801/PC9821シリーズについて、非常に多くの機種、周辺機器が販売されていますが、本記事で扱っているのは、ごく一部です。
(H98等のハイレゾ、EPSON PCシリーズ、98ノートは扱っていません)
・利用ソフトウェアは、MS-DOS上で動作するもの(ゲーム等ではPC9801VM以降となっているもの)を前提としています。
・内容について、極力誤りが無いように注意しておりますが、無保証です。
(もし、実際に購入される際は、他のサイト様の情報も含め内容理解する、問題が起こった際も自力で克服する等、自己責任でお願いいたします)
経緯について
もともとPC9801/PC9821は結構長い付き合いで、
・PC-9801DS ⇒ PC-9801DX ⇒ PC-9821Ap
と様々な機種に乗り換えつつ所有していました。
当時は、HARD-OFF等で投げ売り(5,000円未満)されていたので、容易に買えました。
様々な型番が店舗に並んでたので、型番を控えてネットで情報収集して、より高性能なものに乗り換えるか否か、で楽しんでいました。
(今となっては懐かしい・・・)
(´-ω-`)
ですが、経年劣化に伴いPCが壊れ、名残惜しくも廃棄・・・
(´・ω・`)
そして、HARD-OFF等でもPC98を見かけなくなり、数年が経過したのですが・・・
(≧▽≦)<やはり実機が欲しい!
利用頻度は多くないですが、たまにはFM音源聞きたくなるんですよね。
という訳で、今から実機を入手するために、色々動き出しました。
※思えば、これが沼への入り口でしたw
(;´Д`)
PC9801(PC9821)とは?
かつてNECが開発・販売していたパソコンで、企業や個人用途で広く普及していました。
販売期間が長く、沢山の機種が存在します。
(ホントに機種数が多いんですよw)
(;^ω^)
なお、独自アーキテクチャを採用しており、現在の一般のPC(AT互換機)とは、互換性はありません。
キーボード、マウスについて
PC98専用のものを用意する必要があります。
現在出回っているUSB接続はモチロン、PS/2接続でもNGです!
※変換器(98010-01-USB)も存在しますが、入手困難です。
え?USB接続したい?
甘えは許しませんw
( ゚Д゚)
※厳密にはWindows95OSR2以降+USB増設ボードで接続可能になりますが、BIOSメニュー弄れないので除外です。
また、販売されているもの、ネットオークションで出品されている物について、本体のみの場合が多いので、注意が必要です。
キーボード
キーボードは、PC9801/PC9821シリーズで互換性(※初代PC9801、PC98DO等を除く)がありますが、形状(I型、L型)には注意してください。(タワー型では、L型が刺さらないようです)
マウス
マウスも、PC9801/PC9821シリーズで互換性がありますが、形状(角型、丸型)には注意してください。
NEC純正の他に、サードパーティ製(サンワサプライ MA-401NEなど)も存在しますが、入手困難です。
ディスプレイについて
以下の規格に対応している必要があります。
■PC9801シリーズ 〇解像度 水平同期周波数 1.640x400 24KHz ※上記以外にも「640x200 15KHz」モードが存在するが割愛します。 〇接続端子 D-SUB15ピン2列(※PC98専用端子) ■PC9821シリーズ 〇解像度 水平同期周波数 1.640x400 24KHz ※切り替えするには、起動時に「Graph」+「1」キーを押す 2.640x400 31KHz ※切り替えするには、起動時に「Graph」+「2」キーを押す 〇接続端子 D-SUB15ピン2列、または、D-SUB15ピン3列(※一般的なAT互換機の端子) ※D-SUB15ピン2列⇒3列に変換するアダプタは存在する。(AD-D15NEなど)
「640×400 24KHz」はPC98標準、「640×400 31KHz」はAT互換機(※解像度は異なる)用で、31KHzであれば表示できる(可能性がある)ディスプレイが増えます。
ただし、あくまで表示できる可能性が増えるというだけで、確実に表示できる保証はありません。
(映っても縦横の比率がおかしい等、問題が出ることがあります)
一部の国産メーカー(IODATA等)は、PC9801/PC9821の解像度をサポートしている機種を販売していますので、これらを別途用意するのが良いと思います。
■対応機種の一例 ※新品ならIODATA製が入手難度が低いと思います。
メーカー名 | 機種名 | 備考 |
---|---|---|
NEC | EA244WMi | 可能なら一番おススメ。 24kHzはマニュアル記載なしだが、表示できる事を確認済。 (なお、31kHzでの表示は不可) 解像度が「1920×1200」で、PC98の「640×400」の比率と同じ 「16:10」でキレイに表示できる。 |
IO DATA | LCD-AD151SEW | 公式ページにPC9801シリーズの解像度の記載あり。 新品で入手する場合にはコレが候補になる。 ※LCD-ADxxxシリーズの「解像度および周波数」を見ると 「水平24.8kHz、垂直56.4kHz」があり、PC98で利用できそうですが、 実際に所有していないので動くか不明 (参考程度に) |
ASUS | MX239H | 31kHzで表示できる事を確認済。 ただし画面比率が少し合わないです。 (とりあえず映ればOKの場合にはどうぞ) |
どの型番を買うのが良い?
今から実機を購入される方は、当時のユーザ(私と同じくオッサン世代)が多いと思いますので、思い入れのある型番を買うのが良いかと思います。
(=゚ω゚)ノ
ただ、購入する際は、利用用途(使いたいソフト、遊びたいゲーム)の動作要件を事前に確認する事を勧めます。
(特にフロッピーディスクのサイズ(5インチなのか3.5インチなのか)と数(2台付いているのが望ましい)、FM音源の有無等)
あと、「四級塩電解コンデンサ」を搭載した型番は避けた方が良いです。
※自力でコンデンサ交換できる人は除きますが、液漏れで基板がダメになっている可能性もあるので注意が必要です。
※確実なのは、メンテナンス済、かつ、動作保証がついた本体を購入される事だと考えています。
※可能なら、CPUクロックは速すぎないものが良い。(ゲームによって同期が取れない(ぷよぷよ等))
これらを考慮しつつ、個人的な見解として、以下の構成が良いかと思います。
おススメ構成
PC9821 Vxx(ValueStarシリーズ)+86音源ボード
3.5インチフロッピーディスクドライブ(1つ or 2つ)、HDD、CD-ROMドライブが付属するモデルです。
出荷台数が多かったのか、見かける事も多く、他と比較して値段も控えめです。(2021/1/1時点で40,000円(本体のみ)近くします)
なお、5インチフロッピーを使う場合には、増設キット(FD1155D※入手困難)+専用ケーブルを入手する必要があります。
86音源ボードは、ゲームしないのであれば不要ですが、ゲーム(※MS-DOSで動作するもの)をメインに考えている人は、絶対あった方が良いです。
※86音源ボードの詳細は後述します。
PC9821 Ap3/As3 ※メンテナンス済モデルが良い機種
本体に86音源を搭載しており、いわゆる全部入りの型番。
3.5インチ、または、5インチを2台搭載している事(※型番によって構成が異なるので注意)、CPUやメモリも、PC98のゲームを動かすには十分、拡張Cバスの数も多い、と、良いこと尽くしです。
ただし、お値段は高めです。(2021/1/1時点で70,000円(本体のみ)近くします)
なお、本機種は98Mateシリーズとして販売されていたものですが、どの機種も液漏れが発生する可能性が高い機種のようです。
※色々調べた結果、他の機種(Ae/As/Ap/As2/Ap2/An等)は例のコンデンサが多く使用されている機種、Ap3、As3では例のコンデンサが使用されていないようですが、音回りでノイズが出る事がある(製造ロットによってもかわってくるかも)事もある様で、注意が必要な機種と考えています。
これらの機種を購入する際は、メンテナンス済モデルを購入する方が安全なのかな、と思いました。
※自力でコンデンサ交換含めメンテ出来る人は良いと思います。
音源ボードについて
PC9801/PC9821でゲームをしたい方は、音源ボードを用意した方が楽しめます。
(本体に音源を搭載している機種の場合は不要)
FM音源の音色が心地いいんですよね♪
( ゚Д゚)<FM音源サイコー
色々な音源ボードが販売されていますが、おススメは以下の順となります。(個人の見解です)
・PC-9801-86 > WaveSMIT > WaveStar > PC-9801-26K
PC-9801-86
いわゆる86音源です。(NECが販売)
PC98でゲームするのであれば、これを所有するのが一番良いです。
しかし、本ボードですが「四級塩電解コンデンサ」を利用しており、液漏れが発生しやすいです。
そのため、購入する際は、メンテナンス済(コンデンサ交換済)、後期型(96年以降に製造されたもの)を入手するのが良いと思います。
なお、お値段はメンテナンス品で、30,000円程度します(2021/1/1時点)
WaveSMIT、WaveStar
上記の86音源互換+Windows95での使用でもOK(※上記の86では問題が出る)、SCSI付(WaveSMITのみ)と、良いとこ取りのボードです。
ただし、86音源互換であり、一部ゲームで音が出ない等の問題があるようです。
PC9801-26K
いわゆる26音源です。(NECが販売)
PC9801-86は高価ですが、それと比較すると安価です。(2021/1/1時点で16,000円程度)
その他
他にはSCSIカードやMIDIインタフェースカード、等、あったら便利なボードも存在しますので、用途に応じて用意します。
MIDIインタフェースカード(MPU-PC98II)+音源(CM300など)を入れると、ゲーム音楽を一層楽しめます。
当時は、これがゲーム音楽か!、と感動しました
( ^ω^ )
※こだわり過ぎると、色々と揃えたくなる(いわゆる沼化)するので、程々にw
( ゚Д゚)
入手方法など
既に製造終了しているので、中古品を探す事になります。
ハードオフなどの中古ショップ、PC98専門ショップ、オークションを使う方法があります。
・ハードオフの場合は、店舗数が多い事とネットモールで商品検索が可能。
・PC98専門ショップの場合は、メンテナンス済で動作保証が存在する。
・オークションでは、運が良ければ安価で購入可能。
どれも、一長一短ありますので、自身に最適な方法で入手する事をおススメします。
また、秋葉原が近いのであれば、Beepさんが店頭販売している場合があるので、覗いてみるものアリだと思います。
(レトロハードを取り扱う、貴重なお店です)
また、「第三研究所」さんの「所内売店」でも取り扱いがあるようです。
まとめ
PC9801/PC9821を購入する前に調査した内容を記事として纏めてみました。
自身が過去に使用していたので、事前に把握している内容もありましたが、改めて調査して知った事も多くあり、奥が深いと改めて感じました。
記事書いてたら、あまりに内容が多くなったので、事前調査(本記事)、本体の購入、ソフトウェアのインストールについては、別記事に分けます。
( ゚Д゚)<昔話が止まらない
それではまた!
(^ω^)ノシ
■続き
参考とさせて頂いたサイト様
今回の記事(購入前の下調べ)を纏める際、参考としたサイト様です。
(サイト様の文章をそのまま引用していませんが、現状の販売価格の大まかな目安、これから新規にPC98を購入する際に避けた方が良い機種(コンデンサ問題)の参考となりました)
この場を借りて御礼申し上げます。
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